ジュリアン・ムーアに主演女優賞をもたらした『アリスのままで』監督逝去

2015.03.12

『アリスのままで』より。右端がリチャード・グラッツァー氏
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日本時間2月23日（現地時間22日）に発表された第87回アカデミー賞で、ジュリアン・ムーアに主演女優賞をもたらした『アリスのままで』。この映画の監督・脚色を担当したリチャード・グラッツァー氏が、アメリカ時間の3月10日に4年間の闘病生活の末、ALS（筋委縮性側索硬化症）で亡くなったことがわかった。63歳だった。

・【アカデミー賞速報】主演女優賞に『アリスのままで』のジュリアン・ムーア

グラッツァー氏は2011年にALSと診断をされながらも、本作の製作に取り組み、現場では、iPadを用いてスタッフやキャストへの指示を出しながら映画作りに臨んでいたという。

この訃報に対して、全米の配給会社であるソニークラシック共同経営者のマイケル・ベーカーとトム・バーナードの両氏は「たぐいまれな才能を持つ彼と共に働き、彼を知る全ての人にとって、大いなる喪失だ」とコメント。

パートナーのウォッシュ・ウェストモアランド監督は「非常にショックを受けている。リッチと私はソウルメイトであり、共同製作者であり、親友であり、私の人生でもあった。この4年間、彼のALSとの闘いを見守り、私だけではなく、彼を知る全ての人がその品位と勇気に刺激を受けた。この苦しい時の中、『アリスのままで』を世界に送り出す機会を得たことは、安らぎでもあった。彼はこの映画に全身全霊をかけて打ち込み、こんなにもたくさんの人々を感動させたことは彼にとって喜びだったと思う」とのコメントを発表し、ジュリアン・ムーアもニューヨークタイムズの記事を引用しTwitterで下記のように書き込んだ。

Julianne Moore @_juliannemoore
‘Still Alice’ Writer-Director Richard Glatzer Dies at 63
http://nyti.ms/18BPtTD

i love you richard.

『アリスのままで』はムーア扮する50歳のアリスが若年性アルツハイマー病だと宣告されるという物語。6月27日より新宿ピカデリーほかにて全国公開となる。