米アカデミー賞、『アメリカン・ハッスル』『ゼロ・グラビティ』が最多10部門で候補に

最多10部門にノミネートされた『ゼロ・グラビティ』(上)と『アメリカン・ハッスル』(下)
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1月16日(現地時間)に第86回アカデミー賞のノミネーションが発表され、『アメリカン・ハッスル』『ゼロ・グラビティ』が作品賞、監督賞をはじめ最多10部門で候補となり、宮崎駿監督の『風立ちぬ』が長編アニメーション賞にノミネートされた。

『風立ちぬ』がゴールデングローブ賞外国語映画賞ノミネート、アニメ部門候補にはならず

デヴィッド・O・ラッセル監督の『アメリカン・ハッスル』とアルフォンソ・キュアロン監督の『ゼロ・グラビティ』。それぞれ作品賞、監督賞を含む最多10部門で候補となり、ゴールデングローブ賞ドラマ部門で作品賞に輝いた『それでも夜は明ける』も主要9部門ノミネートを勝ち取り、この2作に続いた。

『アメリカン・ハッスル』は、デヴィッド・O・ラッセル監督の前作『世界にひとつのプレイブック』と同様に主演、助演の男優・女優4人が候補者選出という2年連続の快挙。

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で主演男優賞にノミネートされたレオナルド・ディカプリオは、これまで助演男優賞1回(『ギルバート・グレイプ』)と主演男優賞に2回(『アビエイター』『ブラッド・ダイヤモンド』)で候補となったが、受賞は果たしていない。それだけに今回、受賞するかに注目が集まるが、20キロ以上減量して鬼気迫る演技を見せた『ダラス・バイヤーズクラブ』のマシュー・マコノヒーという強敵が立ちはだかっている。『アメリカン・ハッスル』のエイミー・アダムス以外は全員受賞経験者という主演女優候補たちの中でも、メリル・ストリープは史上最多の17度目のノミネーションだ。

日本からは短編アニメーション部門に森田修平監督の『九十九』がノミネートされ、ニューヨーク在住の日本人前衛芸術家・篠原有司男、乃り子夫妻に密着したザッカリー・ハインザーリング監督の『キューティー&ボクサー』が長編ドキュメンタリー部門で候補になった。

アカデミー会員による最終投票は2月14日から25日まで行われ、授賞結果は3月2日(現地時間)、ロサンゼルスのハリウッド&ハイランド・センターにあるドルビー・シアターで発表になる。エレン・デジェネレスが司会を務める授賞式は日本でもWOWOWで生中継される予定。

主なノミネーションは以下の通り。

■作品賞
『アメリカン・ハッスル』
『キャプテン・フィリップス』
『ダラス・バイヤーズクラブ』
『ゼロ・グラビティ』
『her/世界にひとつの彼女』
『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
『あなたを抱きしめる日まで』
『それでも夜は明ける』
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

■主演男優賞
クリスチャン・ベイル(『アメリカン・ハッスル』)
ブルース・ダーン(『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』)
レオナルド・ディカプリオ(『ウルフ・オブ・ウォールストリート』)
キウェテル・イジョフォー(『それでも夜は明ける』)
マシュー・マコノヒー(『ダラス・バイヤーズクラブ』)

■主演女優賞
エイミー・アダムス(『アメリカン・ハッスル』)
ケイト・ブランシェット(『ブルージャスミン』)
サンドラ・ブロック(『ゼロ・グラビティ』)
ジュディ・デンチ(『あなたを抱きしめる日まで』)
メリル・ストリープ(『8月の家族たち』)

■助演男優賞
バーカッド・アブディ(『キャプテン・フィリップス』)
ブラッドリー・クーパー(『アメリカン・ハッスル』)
マイケル・ファスベンダー(『それでも夜は明ける』)
ジョナ・ヒル(『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
ジャレッド・レト(『ダラス・バイヤーズクラブ』)

■助演女優賞
サリー・ホーキンズ(『ブルージャスミン』)
ジェニファー・ローレンス(『アメリカン・ハッスル』)
ルピタ・ニョンゴ(『それでも夜は明ける』)
ジュリア・ロバーツ(『8月の家族たち』)
ジューン・スキッブ(『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』)

■監督賞
アルフォンソ・キュアロン(『ゼロ・グラビティ』)
スティーヴ・マックィーン(『それでも夜は明ける』)
アレクサンダー・ペイン(『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
デイヴィッド・O・ラッセル(『アメリカン・ハッスル』)
マーティン・スコセッシ(『ウルフ・オブ・ウォールストリート』)

■長編アニメーション賞
『クルードさんちのはじめての冒険』
『怪盗グルーのミニオン危機一発』
『Ernest and Celestine(原題)』
『アナと雪の女王』
『風立ちぬ』

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