【今日は何の日】お坊ちゃまもダメ男もやるときはやる!? 決闘の日に見たい、非王道バトル映画

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『帝一の國』ポスター第2弾
『帝一の國』ポスター第2弾
(C) 2017フジテレビジョン 集英社 東宝 (C) 古屋兎丸/集英社
『帝一の國』ポスター第2弾
『帝一の國』東郷菊馬役、野村周平のポスタービジュアル
『ボーイズ・オン・ザ・ラン』特別披露試写会の様子(2009年12月14日)

今日、4月13日は決闘の日。1612年のこの日、美作の浪人・宮本武蔵と細川家指南役・佐々木小次郎の決闘が、豊前小倉沖の無人島・巌流島で行われたことが由来になっている。

映画ではたびたび見られる一対一の決闘シーン。名誉や誇り、愛する者を賭けて戦う様子には、見ているこちらまで熱くなる。しかし、今回はそんな王道の決闘映画からはちょっと逸れ…文系ボーイやモテないサラリーマンによる、一風変わった決闘映画を紹介しよう。

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エリート男子たちの「生徒会選挙」を賭けた戦い! 『帝一の國』

1本目の作品は、菅田将暉が主演を務める『帝一の國』(17年)。主人公・赤場帝一は、「総理大臣になり自分の国を作る」という夢のため、トップを務めたものは内閣入りが確約しているという名門・海帝高校に主席入学し、生徒会長を目指す。

顔も中身も濃いキャラクターたちが勢揃いし、生徒会長になるべく他者を出し抜く頭脳戦が楽しめる本作。そんな中で珍しく拳と拳のぶつかり合いが見られるシーンが、主人公である帝一と、帝一のライバルである東郷菊馬(野村周平)との決闘だ。

 

…と言っても全くかっこいいシーンではない。帝一も東郷も、生粋のおぼっちゃまであり、見た目も七三分けと坊ちゃん刈りの文系ボーイズだ。相手に掴みかかる姿も、なんかちょっとナヨナヨしている。しかし、小さい頃に東郷にいじめられていた帝一にとっては決して負けられない戦いである。いつものように誰かの助けを借りることなく、拳一つで立ち向かう帝一の姿を見ていると、ちょっと胸が熱くなる。そんな決闘シーンに、ぜひ注目して見てほしい。

『帝一の國』東郷菊馬役、野村周平のポスタービジュアル

冴えない男がモヒカンにして決闘へ! 『ボーイズ・オン・ザ・ラン』

2本目は、花沢健吾の漫画を三浦大輔監督が映画化した『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(09年)。主演をロックバンド・銀杏BOYZの峯田和伸が務める。玩具メーカーに勤務する田西敏行(峯田)はモテない・うだつの上がらない営業マン。企画部の植村ちはる(黒川芽以)に思いを寄せるも、田西のとある過ちが原因でちはるが激怒。口もきいてもらえなくなってしまう。そんな中、ちはるがライバル会社のイケメン営業マン・青山(松田龍平)に弄ばれたことがわかり、田西は青山に決闘を申し込む。

『帝一の國』の帝一は七三分けヘアーだが、本作の田西も負けず劣らず独特のキノコヘアー。そんな田西が、青山の元に殴り込みに行くときのヘアスタイルはなんとモヒカン頭! 映画『タクシードライバー』(76年)の主人公に影響を受け、決闘直前に刈り上げたのだ。気合を入れて決闘に臨む田西だが、喧嘩慣れした青山にかなうはずもなく、ボコボコにされてしまう。峯田という俳優が田西そのものではないのかと思うくらい、リアリティのある“かっこ悪さ”だからこそ、余計に目も当てられない。

涙も鼻血も鼻水も垂れ流し、ボロボロの田西は、「情けない」ように見えるかもしれない。しかし、人によっては自分の人生を重ね合わせ、「田西、報われてほしい」と思うのかもしれない。見る人によって、捉え方や印象が変わりそうな作品だ。人生が思うように上手くいかない…そんな時にもぜひ見てほしい2作品。男たちの泥臭い戦いに、きっと元気や勇気をもらえるはずだ。(Y)

『ボーイズ・オン・ザ・ラン』特別披露試写会の様子(2009年12月14日)

『ボーイズ・オン・ザ・ラン』特別披露試写会の様子(2009年12月14日)。左から、黒川芽以、峯田和伸、松田龍平。

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