30年ぶりに故郷へ帰って自分探し!『MONSOON/モンスーン』新場面写真解禁

#MONSOON/モンスーン#ベトナム#ベンジャミン・クラカン#ヘンリー・ゴールディング#ホーチミン#ホン・カウ

(C)MONSOON FILM 2018 LIMITED, BRITISH BROADCASTING CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE 2019

2022年1月14日に全国公開する新作映画『MONSOON/モンスーン』より、新たな場面写真4枚が解禁された。

・映画『MONSOON/モンスーン』新場面写真、他3枚はこちら!

本作は、30年ぶりにサイゴン(現ホーチミン)へ帰郷した主人公・キットのアイデンティティを探す旅路を描く。変わり果てた街になじめず、どこか旅行者のような主人公・キットを演じたのは『クレイジー・リッ チ!』(18年)で注目を浴び、『G.I.ジョー: 漆黑のスネークアイズ』の主演に抜擢されたヘンリー・ゴールディング。イギリス人の父とマレーシア人の母を持つことから、 キットの持つ複雑なアイデンティティに強い共感を抱いたという。

監督・脚本は『追憶と、踊りながら』(14年)のホン・カウ。カウもまたキット同様に、カンボジアから逃れてベトナムに渡ったのち8歳まで同国で過ごし、”ボート難⺠”として渡英していた過去を持つ。

キットのアイデンティティをめぐる旅は、現代ベトナムを映し出した魅力的な風景を通してより深められる。サイゴンには、大量のバイクが道路を行き交い、巨大なビルが立ち並ぶ一方、ハノイは、古い町並みを残す。前者では新世代が活躍し、後者では旧世代が昔ながらの暮らしを営んでいるが、年齢的には新世代に属するキットが心安らぐのは後者だ。そこには彼にとって、懐かしい景色がまだ息づいている。故郷にいながらも孤独を感じているキットが、過去の面影を巡る旅の中で見つけた〈自分〉とは…?

第93回アカデミー賞で作品賞ほか5部門へノミネート、脚本賞を受賞して話題になった、医大生キャシーの復讐劇を描く映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』の撮影監督を務めたベンジャミン・クラカン。これまで、第31回サンダンス映画祭ワールド・ドキュメンタリー部門で観客賞を受賞した『Dark Horse』(原題)や、『ハイエナ』(15年)、第72回英国アカデミー賞英国作品賞にノミネートされた『Beast』なども手がけてきた彼が今回、 『MONSOON/モンスーン』へも撮影監督として参加しホン・カウ監督と初めてタッグを組んだ。

ベンジャミンはベトナムでの撮影を「非常に魅力的でした」と振り返る。本作の撮影まで、イギリスでしか撮影現場を経験していなかった彼にとってベトナムでの撮影は初の試みで「異なる環境を開拓する機会は刺激的なもの」だったという。

ホン・カウ監督が普段用いないような美的なテイクを提案していったベンジャミン。「プロット先行の脚本ではなく静観的な映画でしたので、挑戦的な撮影に対してオープンだと感じました。押しつけがましさを出さず、登場人物に余地を与えて、登場人物が沈思している瞬間をいかにして捉えるかが重要だと私たちは同意しました。また、ベトナムは非常に濃密な環境ですので、それと対照的な静謐さとスローなテンポで、キットが苦労しながらも 周囲と関わる様を表現したいと思いました」と語る。

今回解禁された場面写真も、ベトナムの湿度や風をそのまま肌で感じられるような ショットや、画面を越えて今にも喧騒が聞こえてきそうな人混みの景色などが印象的だ。

また、ベンジャミンは脚本を読んだとき、ホーチミンの個性が際立って感じたと言い、「私は都会的な映画が好きです。ミケランジェロ・アントニオーニ監督の大ファンで、セットがあたかも1つの役のような作品を好みます」と語った。これはホン・カウ監督にとっても重要な観点となり、ロンビエン橋や統一会堂といった、ベトナム戦争における重要なランドマークを撮影場所に選んだ。そこで撮影することで、明確にそうしたランドマークに言及することなく、過去と現在を潜在的に表現しているという。

ベトナムでの旅を経験したことのある方には見慣れた風景も度々登場する本作。 “今”のベトナムを映し出す風景とともに、各ロケーションにも注目だ。

『MONSOON/モンスーン』は2022年1月14日より全国公開。

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