緊急事態宣言下、大人気シリーズものが堅調に集客

8月公開作の1位は『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』。8月29日時点の興収は30.8億円。19年公開のスピンオフ『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(30.6億円)を上回った。既に緊急事態宣言が出ている東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、沖縄に加え、20日からは茨城、栃木、群馬などが加わり、対象地域のシネコンでは座席を1席ずつあけて販売。興行への影響は出ているもようだが、堅調に集客している。このままのペースで興収を伸ばし、17年公開の前作『ワイルド・スピード/ICE BREAK』(40.5億円)を上回れば、シリーズ最高記録の更新となる。

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2位は『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』。8月29日時点の興収は24.1億円。1作目『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ~2人の英雄~』(17.2億円)、2作目『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』(17.9億円)を上回り、シリーズ最高を記録。28日からは全国80館で「4D WORLD SMASH上映」と題した4D版を上映し、興収を上積みしている。

3位は『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ファイナル』(5.3億円)。前作は公開後10日間で9.5億円だったから本作は56%。やや物足りない出足となった。製作元のTBS系列では特番を放送したり、主演の平野紫耀橋本環奈が中心となりフジテレビ『VS魂』、TBS『櫻井・有吉THE夜会』といったバラエティ番組に出演してPRに務めた。

なお7月公開作も含めた夏映画のナンバーワンヒットは『竜とそばかすの姫』で興収は55.7億円。細田守監督作としては、15年『バケモノの子』(58.5億円)の最高興収記録にあとわずかに迫っている。(文:相良智弘/フリーライター)

[2021年8月公開作ランキング]

1位『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』30.8億円
2位『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』24.1億円
3位『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ファイナル』5.3億円
(8月29日時点。ムビコレ調べ)

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