息子や孫、近親者たちが語る「オードリー・ヘップバーン」の名声に隠された一人の女性としての姿とは

#オードリー・ヘップバーン#ドキュメンタリー

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時を超えて愛される大スターの名声に隠された本当の姿を描く、初のドキュメンタリー『オードリー・ヘプバーン』が56日より全国公開される。今回、特別映像が公開された。

・スクリーンの妖精、永遠のファッション・アイコン、人道活動家…オードリー・ヘプバーンの素顔に迫る

皆オードリーのことを知っているつもりだけど、彼女はもっと奥が深い女性

幼少期に経験した父親による裏切り、ナチス占領下のオランダという過酷な環境で育った過去のトラウマ、奪われたバレエダンサーへの夢、幾度の離婚……。本作品は、過去の貴重なアーカイブ映像や、近親者のインタビューによって、これまで隠されてきたオードリーの一人の女性としての姿を描き出すドキュメンタリーだ。

今回公開された映像は、劇中で解き明かされるオードリーの本当の姿とその生き方について語られたもの。オードリー最後の主演作『ニューヨークの恋人たち』(81年)を監督した、今は亡きピーター・ボクダノヴィッチや、オードリーの孫娘・エマが劇中に挿入されるイメージシーンに登場し、スターとしての表の姿しか知らなかったオードリーの苦悩、寂しさ、そして得た幸せと、彼女の本当の人生を紐解いていく。

本作品でオードリーの人生をバレエで表現するシーンでは、大英帝国勲章司令官を授与された世界的振付師ウェイン・マクレガーが「何をしたかではなく、彼女という人そのものを描く」と語り、バレエダンサーのフランチェスカ・ヘイワードは「皆オードリーを知っているつもりだけど、もっと奥の深い女性」と感嘆している。

監督であるヘレナ・コーンは、オードリーという人物に対し「彼女は人生における大きな悲劇やトラウマを抱えていましたが、常にそれをより良いものへ、そしてより美しいものへと変えることができました。彼女は恐怖や憎しみに溢れる世界で愛の重要性のために立ち上がり、今でも何らかの形で戦い続けています」と明かしており、オードリー・ヘプバーンという一人の女性の生き方が、今を生きる我々に大きなメッセージを投げかけていることを示唆している。

映画本編では、この他に、息子であるショーン・ヘプバーン・ファーラー、晩年の姿を知るユニセフの写真家、ジョン・アイザックや戦場ジャーナリストのエディス・レデラー、スティーヴン・スピルバーグ監督の『オールウェイズ』(90年)で共演したリチャード・ドレイファス、さらに、ジバンシィの元アーティスティック・ディレクター、クレア・ワイト・ケラーが、実際にオードリーとジバンシィが仮縫いをしたパリにあるアトリエで、2人の出会いと親密な関係について語る場面や、カメラでオードリーを撮り続けたファッションフォトグラファー、リチャード・アヴェドンの孫、マイケル・アヴェドンらが彼女の一人の人間としての姿について語る場面が映し出される。

永遠の妖精と呼ばれ、名声を得たオードリーがいかにして、愛を与える人生を歩むことになったのかが明かされる本作品。公開を楽しみにしたい。

『オードリー・ヘプバーン』は56日より全国公開。

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