現代ロシアの病か？コロナ禍の予言か？インフルエンザが引き起こす、めくるめく妄想の世界

#インフル病みのペトロフ家 #キリル・セレブレンニコフ #ロシア #ロシア映画 2022.03.02

ロシア演劇界の⻤才にして世界が注目する映像作家がベストセラー小説を映画化！

ロシア演劇界の⻤才にして気鋭の映画作家キリル・セレブレンニコフ監督が、大ベストセラー小説を原作に描き、カンヌを驚かせた最新作『インフル病みのペトロフ家』が、4月23日より全国順次公開される。今回、本作の予告編が解禁された。

・その日、世界が変わった…ロシア政府全面協力のもと人類史上最悪の原発事故を映像化！

舞台はソヴィエト崩壊後のロシア、エカテリンブルグ。インフルエンザが流行している。ペトロフは高熱にうなされ、妄想と現実の間を行ったり来たり。やがてその妄想は、まだ国がソヴィエトだった子供時代の記憶へと回帰し…。

話題作が目白押しだった昨年のカンヌ国際映画祭の中でも名だたる批評家を驚かせ、その撮影技術でフランス映画高等技術委員会賞を受賞した本作。監督は、ロシア演劇界の⻤才として知られ、カンヌをはじめとする映画祭で多数の賞を受賞するなど、映画監督としても世界から注目を浴びている『LETO -レト-』（18年）のセレブレンニコフ。驚くべき⻑回しショット、めくるめく場面転換、ロシア社会へのブラックな風刺、型破りな芸術的感性、刺激的なアクション。強烈なインパクトに溢れている。

解禁された予告編には、そんな本作の刺激的な魅力が凝縮されている。MANGA（漫画）を描くのが好きな主人公ペトロフがインフルエンザで咳き込む様子から始まり、やがてそれは息子へ感染し、妄想の世界へ。男たちの銃殺シーン、図書館での衝撃的アクション、2004年のロシアと1976年のソヴィエト、“雪むすめ”の格好をした謎めいた女性、妻ペトロワの叫び…。

そして映像には「驚異的だ！」（New York Magazine）、「幻覚的⻑回しはソクーロフ、ブラックユーモアはタランティーノだ！」（Le Journal du Dimanche）とメディアからのコメントが表示される。

不穏な世界観を彩るのは、ダークな歌詞と複雑なライムが特徴的なロシアの人気ラッパー・Huskyの楽曲「Revenge」とヴィヴァルディの「四季〜冬」だ。

『インフル病みのペトロフ家』は4月23日より全国順次公開される。