監督デビュー50年! 巨匠イーストウッドが語る、映画を作り続ける秘訣とは!?

#インタビュー#クライ・マッチョ#クリント・イーストウッド#石川真澄

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落ちぶれた元ロデオスターが人生を取り戻すチャンスを得る物語

クリント・イーストウッド監督デビュー50周年記念作品『クライ・マッチョ』が待望の日本公開を迎えた。今回、本作品の公開を記念して、イーストウッドが最新作を語る特別インタビュー&本編映像とともに、『STAR WARS』やロックバンド「KISS」とのコラボレーションで知られる絵師・石川真澄による『クライ・マッチョ』浮世絵が一挙に公開された。

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待望の初日を迎えた『クライ・マッチョ』から特別映像が公開された。冒頭「クリントの演じるマイクは本当に実在する人のようだ」と語るのは、主人公マイクの新たな相棒となるラフォを演じたエドゥアルド・ミネットだ。

落ちぶれた元ロデオスターのマイクは、恩のある元雇い主からメキシコにいる息子ラフォを連れ戻して欲しいと依頼される。犯罪まがいの誘拐の仕事を受けた彼は、孤独に生きるラフォを見つけ出してアメリカ国境への旅を始める。

イーストウッドは、「落ちぶれた主人公が、人生を取り戻すチャンスを得る」物語に魅力を感じた。「役に息を吹き込むときにはやりがいを感じる必要がある」と、年齢を重ねたマイクが、いくつになっても人生はやり直せると体現していることに役者魂を込めた。映画を作り続ける秘訣は、「十分な数の良い作品をつくるという運に恵まれれば70歳になったときでも映画をつくり続けられるだろう」だと語る。

また、同時に公開された石川の浮世絵は「欧米銀幕偉人傳(おうべいぎんまくいじんでん)」と題されており、イーストウッドが演じた主人公マイクが、眼光鋭く「未来や希望を見据えている」姿が凛々しく描かれている。カウボーイハットのマイクは、ともに旅をする少年ラフォの相棒であるニワトリの“マッチョ”を抱えている。背景には、さながらくずし字のように英字で綴られた物語と、舞台となるメキシコの風景が見事に浮世絵様式で描かれている。

『クライ・マッチョ』

幼少期から大好きな俳優であるイーストウッドを描く上で、石川は和のテイストにこだわらず、敢えて映画の世界観のみを意識して描いている。師である六代目歌川豊国の他界後、独学で浮世絵を学びながら新たな道を切り開いた石川は、「イーストウッドは、絵師で言うとまるで北斎だなと思います。歳を重ねるごとに円熟味が増して、決してものづくりの情熱は衰えない。北斎が画狂老人ならイーストウッドはまさに映画狂老人。こんな歳のとり方は僕の憧れです」と語る。