人間を発狂させる細菌兵器に大パニック! 自称84歳の吸血少年! ジョージ・A・ロメロの初期の傑作が公開

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狂気と残酷描写のパニック・ホラー『ザ・クレイジーズ』

ゾンビ映画の第一人者でありホラー映画の巨匠、2017年に他界したジョージ・A・ロメロ監督が1973年に手掛けた幻の未発表映画『アミューズメント・パーク』が、半世紀を経て、日本初公開が決定。本作の公開を記念して、ロメロ監督作品『ザ・クレイジーズ』(73年)と『マーティン/呪われた吸血少年』(77年)も劇場公開されることが決定。 両作の予告編が解禁となった。

これが教育映画!? 容赦なく老人をぶちのめす描写がリアルすぎてお蔵入りに

1978年に『ゾンビ』を発表し、全世界を恐怖のどん底へ叩き落し、以降の“ゾンビ映画”というジャンルを確立したジョージ・A・ロメロ監督。『ゾンビ』発表以前の1973年に監督した『ザ・クレイジーズ』は、人間を発狂させる細菌兵器の事故による人々の混乱をセミ・ドキュメントタッチな設定と残酷描写を交えながらの狂人、軍人、生存者の手に汗握る三つ巴で描いたパニック・ホラーの傑作だ。

予告編ではガスマスクと白い化学防護服に身を包み、銃を手にした軍隊が武力で街を隔離するシーンから始まる。子どもたちは怯え、家族は逃げ惑う。抵抗する人々、銃撃戦、少しエロ…、感染地帯となり狂気に満ちた街が映し出される。彼らはクレイジーズから逃げられるのか? 70年代アメリカを感じる古めかしいナレーションも味わい深い。

ロメロ自身のお気に入り『マーティン/呪われた吸血少年』

『ザ・クレイジーズ』に続いてロメロが監督した劇場用映画『マーティン/呪われた吸血少年』は現代を舞台に、人間の血を求める少年(自称84歳)と彼を監視する老人との確執を軸に、ドラキュラに代表される吸血鬼伝説を描いた作品。ロメロは「自身の手掛けた作品の中で、最も気に入っている」と公言しており本作にはジョージ・A・ロメロも出演している。

予告編では主人公のマーティンがナビゲーターになり、「普通になりたい」「血を飲まないと死ぬ」と、映像とともに状況を説明する。“悪魔め”と罵られながら血を求め、「楽な生き方じゃない」「いつも用心している」「捕まったことはない」のナレーション、そして警察に追われる。定番のニンニク、十字架を突き付けられ、「人は理解してくれない」「僕を吸血鬼と呼び、怪物扱いする」、そしてマーティンの姿が一変! 「みんなと同じになりたい」「好きでやってるんじゃない」と語る。最後のタイトルコールのエフェクトにノスタルジーを感じつつ、逆に新しさも感じる作りとなっている。

『アミューズメント・パーク』『ザ・クレイジーズ』『マーティン/呪われた吸血少年』は2021年10月15日より公開。