前編/2016年のディズニー第1弾『ザ・ブリザード』は1位発進できるか

#週末シネマリサーチ

『ザ・ブリザード』
(C)Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
『ザ・ブリザード』
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【週末シネマリサーチ】〜意外なところにヒットの秘密が!〜

週末公開される注目映画の興行収入や観客動員数を、キャストのメディア露出や注目ニュース度をもとに推測! ヒット予想を展開します。「あの人の熱愛!」や「思わぬスキャンダル」報道が大ヒットの要因になるかも!?

2月20日-21日のランキングは『オデッセイ』(20世紀フォックス)が3週目も週末土日動員19万人を集めV3を達成。初週との比較で稼働率58%と粘り腰を見せている。当欄4位予想だった『X-ミッション』(ワーナー)は全国538スクリーンで公開され初週土日動員10万7000人で3位、『SHERLOCK シャーロック/忌まわしき花嫁』(KADOKAWA)は予想通り7位、10位予想の『同級生』は9位とほぼ読み通りの展開。『同級生』は30スクリーンという小規模公開ながら2万3000人を集めるなど大健闘だった。

今週はディズニーが贈る実写映画『ザ・ブリザード』、ビートたけしが自身の監督作品以外では『血と骨』(04年)以来の主演を務める『女が眠る時』(東映)、人気アイドルグループSexy Zone・中島健人主演の『黒崎くんの言いなりになんてならない』(ショウゲート)、クエンティン・タランティーノ監督最新作『ヘイトフル・エイト』(ギャガ)などがランキングを賑わせそうだ。
(※ランキングは初週土日の観客動員数、上映館数は公式HPや配給情報参照)

[今週の上位ランキング予想]
◎[2位予想]『ザ・ブリザード』(ディズニー)
〇[6位予想]『黒崎くんの言いなりになんてならない』(ショウゲート)
▲[8位予想]『女が眠る時』(東映)
△[9位予想]『ヘイトフル・エイト』(ギャガ)
*『珍遊記』(東映)
(◎:大本命 〇 :対抗 ▲:一発あり △:穴で *:期待)

◎【2位予想】『ザ・ブリザード』
アメリカ沿岸警備隊史上、最も不可能な救出ミッションとして語り継がれている「SSペンドルトン号の救出劇」を大迫力の映像で描いたドラマチック・アクション・ムービー。主演は『スター・トレック』シリーズのクリス・パイン、映画『ミリオンダラー・アーム』(14年/ディズニー)のクレイグ・グレスピーが監督を務める。

全米では1月29日に約3100館で公開され、オープニング興収1028万ドルで4位スタートという結果。ディズニーの実写映画を見てみると『イントゥ・ザ・ウッズ』が約2400館で3100万ドル、『シンデレラ』が約3800館で6700万ドル、『トゥモローランド』が約3900館で3300万ドル。公開時期が違うので一概には言えないが、明らかに初速の数字は芳しくない。

上映館数は約330館。グレスピー監督の前作『ミリオンダラー・アーム』(ディズニー)は全国52スクリーンという小規模だったが、数字は悪くなかった。主演クリス・パインは『エージェント:ライアン』(14年/パラマウント)が全国333スクリーンで初週土日動員9万2000人、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』(13年/パラマウント)が全国693スクリーンで初週土日動員13万4000人という数字がある。2015年ディズニーの実写で初週土日動員が最も悪かったのが、『アントマン』の14万3000人。最低でもこのラインは死守したいところか。(後編へ続く…)(文:磯部正和/映画ライター)

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