二階堂ふみが妖艶な金魚役に!人間以外の役を演じるのは猫、狸に続き3回目

『蜜のあわれ』
『蜜のあわれ』

徳田秋聲、泉鏡花と並び、金沢三文豪の1人である室生犀星(むろう・さいせい)が、晩年の1959年に発表した小説「蜜のあはれ」が、二階堂ふみ主演、石井岳龍監督で『蜜のあわれ』として映画化されることがわかった。

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室生は、大正期の詩壇を牽引、昭和期には「幼年時代」「あにいもうと」「杏っ子」などの名作小説を発表しつつも、随筆、童話、俳句と多岐のジャンルに渡って作品を発表した、近代文学史作家の1人。

本作は、自分のことを「あたい」と呼び、共に暮らす老作家(大杉漣)を「おじさま」と呼ぶ赤子(二階堂)が主人公。2人はかなりきわどいエロチックな会話を繰り返し、夜は体をぴったりとくっつけて一緒に寝たりもするのだが、何やら赤子は普通の女とは違うようだ。その正体は普通の人間にはわからないが、野良猫にはバレてしまう。彼女はある時は女(ひと)、ある時は尾びれをひらひらさせる真っ赤な金魚だった、というストーリーだ。

今回、真っ赤な金魚役に挑戦する二階堂は、原作を初めて読んだ高校生の時から、映画化するなら絶対に自分がこの赤子という役をやりたいと思っていたそうで、「私はあの頃の時代の小説のフェチズムがすごく強調されているところがとても好きなんです。ロリータコンプレックス的な要素や女性に対しての憧れであったりとか、色んなものが入り混じっていて」とコメント。

演じた赤子役については「すこし自分自身が子供にかえっているような気がしています。すごく無防備で、愛おしいキャラクターです。高野文子さんの漫画の動きをイメージしたり、知り合いの子供がやっていたことを真似してみたりとか、金魚ってこういう動きするかな……と手探りでやる作業がとても楽しかったです」と振り返ると、「人間以外の役をやるのは猫、狸に続いて、実は3回目なんですが、意外と人間以外もいけるな、と思いました(笑)」と話した。

撮影は室生の地元である富山県・金沢市を中心にロケが行われ、キャストには二階堂のほか大杉漣ら実力派俳優が集結。公開は2016年の予定だ。

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