【今週見るならこの映画!】ギラギラ綾野剛&山田孝之に「待ってました!」な『新宿スワン』

『新宿スワン』
(C)2015「新宿スワン」製作委員会
『新宿スワン』
(C)2015「新宿スワン」製作委員会

今週は園子温監督の下、綾野剛、山田孝之、沢尻エリカ、伊勢谷友介ら豪華キャストがドドン!と集結した『新宿スワン』が登場。ほかに、染谷将太が駆ける『ソレダケ/that’s it』や、夏菜がネガティブな一面を告白して話題になった『鏡の中の笑顔たち』など公開!

『新宿スワン』5月30日公開
〈スカウトの世界で綾野剛vs.山田孝之が再び!〉
『クローズ』シリーズの大ファンなものだから、ギラギラしたアウトローの世界に綾野剛&山田孝之&金子ノブアキが集うと聞いてワクワク。しかも、『TOKYO TRIBE』などエンタメ系ジャンルでも勢いをつけている園子温監督の下、沢尻エリカや伊勢谷友介らが出演するのだからテンションはMAXだ。原作はスカウトの世界を描いた和久井健の人気漫画。新宿・歌舞伎町を舞台に、野望渦巻く世界でクールな綾野が見せるむき出しの男気には触発されること必至。閉館した新宿ミラノ座があった新TOKYU MILANビルでも撮影が行われたこともあり、あと数年したら「古き良き歌舞伎町」の映画としても見返されそう。

『ソレダケ/that’s it』5月27日公開
〈染谷将太×綾野剛共演〉
社会の根底から這い上がろうともがく姿にはある種のヒロイズムを感じてしまう。「黄金を掴む手が玉ねぎ臭ぇ」ってぼやくトニー・モンタナ(『スカーフェイス』)、「誰もがドブの中で暮らしてる中国やキューバなら文無しでも平気だろう。しかし、この国では文無しのまま暮らせるか? 目の前をキャデラックが駆け抜け、顔に泥をはねかけられるんだぜ。我慢できるわけがない」なカリート・ブリガンテ(「カリートの道」:扶桑社ミステリー)。この主人公も社会の底辺からはい上がろうとする青年だ。石井岳龍監督が2013年5月27日に急逝したロックバンド「bloodthirsty butchers」のリーダー吉村秀樹とのコラボレーション企画を映画化した青春バイオレンス。何かを変えたいけど何を変えていいか分からない、そうやってもがいている人には共感必死。『寄生獣』シリーズでは高校生を演じていた染谷将太が、こっちでは男の表情も見せて目力もいつもの2倍! 綾野剛も出演!

『ロスト・リバー』5月30日公開
〈ライアン・ゴズリング初監督作品〉
『ドライヴ』『オンリー・ゴッド』などのライアン・ゴズリングが初監督をつとめたダークファンタジー。退廃した街で暮らす住民たちが、貯水池を作るために一部が湖に沈んだ街“ロスト・リバー”の謎に翻弄される模様を描く。ゴズリングといえばいつ見ても意味深な表情が似合うイケメン俳優。『オンリー・ゴッド』などのニコラス・W・レフン監督を彷彿とさせるミステリアスな映像美には「あの意味深なゴズリングの中身はこんな感じなのか」と納得。でも、名作でも本人が出演しないとファンとしてはなんだかもったいない気がするんだよなー。

『鏡の中の笑顔たち』5月30日公開
〈夏菜、役との共通点は隠れネガティブ〉
『仮面ライダーウィザード』シリーズなどのイケメン俳優白石隼也が、最近テレビでもネガティブキャラを告白して話題になった夏菜と共演した人間ドラマ。カリスマ美容師としてもてはやされ天狗になった青年が、店を解雇されたことから帰省。そこで始めた訪問美容をきっかけに、お客と触れ合う大切さを学ぶ。仕事とは何かというテーマが胸にすとんと落ちてくる作品だ。ちなみに、5月に行われた完成披露試写会では、演じたキャラクターとの共通点に絡めてネガティブな一面を明かした夏菜。パブリックイメージの明るいキャラクターは「表の部分」で、「実はネガティブに考えがちなタイプ」と“隠れネガティブ”とのこと。

『夫婦フーフー日記』5月30日公開
〈涙と笑いの感動作〉
佐々木蔵之介と永作博美共演で、ヨメの闘病ブログから生まれた「がんフーフー日記」に、新たな設定を加えて映画化した感動作。ヨメを亡くしたダンナに闘病ブログ出版の話が舞い込むが、現実逃避中。そこになぜか死んだはずのヨメが現れ……。生前伝えられなかった思いが描かれるなど時に笑いあり涙あり。居酒屋でダンナがプロポーズするシーンには、結果が分かっていてもド緊張&ニヤリ。

(文:中村好伸)

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