超古代文明は存在したのか? 知識人たちが白熱の議論/『ピラミッド 5000年の嘘』

『ピラミッド 5000年の嘘』
『ピラミッド 5000年の嘘』
『ピラミッド 5000年の嘘』
パネルディスカッションの様子

クフ王の墓として知られるギザの大ピラミッド。その真実に迫るドキュメンタリー映画『ピラミッド 5000年の嘘』のパネルディスカッションが昨年末に行われた。菊川匡古代エジプト美術館館長、考古学ジャーナリストの倉橋日出夫、グラハム・ハンコック「神々の指紋」翻訳者・大地舜、古代オリエント博物館学芸部長の宮下佐江子、サイエンスエンターテイナーの飛鳥昭雄、実家がピラミッドのすぐそばというエジプト専門旅行代理店ARGトラベル代表取締役のアミール・ゴネイムが出席し、U-STREAMでも中継されたディスカッションの模様をお伝えする。

ピラミッドは古代文明からのメッセージなのか。常識を覆す問題作に話題沸騰!
[動画]『ピラミッド 5000年の嘘』特報

映画では、現在「常識」となっているピラミッドに関する学説の真偽を徹底的に検証しているが、「ギザのピラミッドは本当にクフ王の墓なのか?」という疑問に「ノー」と答えた大地。「実際にピラミッドを見て、覆われていた結晶石の年代を調べると、クフ王の時代よりももっと古いことが判明している」と解説した。

同じく「ノー」と答えた飛鳥も「見つかった資料によると、自由人が4000人で作ったと記されていて、建設期間などを考えると現実的にクフ王の墓である訳がない」と語ったが、「クフ王の墓」と考える宮下は「その4000人は1日4000人なのかもしれない。今もそうですが、当たり前のことは文献に残さないので資料がないのは当然。碑文の読み方というのはいろんな風にとれてしまう」と様々な角度からの検討を促した。

続いて、ピラミッドに使われた技術は現代のテクノロジーを超えているかという質問に「イエス」と答えた倉橋は「ピラミッドを初めて見たときに、これは人間業じゃないだろうと思った。通路の精密さを調べると、やっぱり今の技術でも難しいし、とても古代人の知識で作られたとは信じられない。宇宙人なのか古代文明なのか……とんでもない人たちが作ったと思う」と話した。

さらにゴネイムは「宇宙人の仕業とは言いたくないのですが、人間が100%とも言えない。人間を超えた人たちが作った可能性は高いと思います」と語るも、唯一「ノー」と答えた宮下は「今の時代にできないと言われるのは、作る動機がないから。人間、動機があればいろんなことができる」と反論した。

また、「未知の古代文明は存在したか」という質問に「イエス」と答えた大地は「石の加工技術は信じられないほど優れています。1万年前にそんな技術があったとは信じられない。ただ、なぜか当時の人たちは砂で覆って埋めてしまっている」と語り、同じく「イエス」と答えた飛鳥も「遊牧民族たちの言い伝えでは、ピラミッドはクフ王の墓ではなく、エノクが作ったと言われている。エノクとはノアの大洪水以前の預言者で、別名はトウト神。ヘルメスともいう」と解説。

だが「ノー」と答えた宮下は「超古代文明があったと考えるのは楽しいけれど、科学的に考えたらどうなのか。人間がやることっていうのはすごい」と、未知の古代文明の存在に疑問を呈していた。

『ピラミッド 5000年の嘘』は2月18日より新宿バルト9ほかにて全国公開される。

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