あまりに恐い市川実和子の迫真演技! でも本人は、「恐い!」の評価に不本意

塚本晋也監督(左)と松尾スズキ(右)
塚本晋也監督(左)と松尾スズキ(右)
塚本晋也監督(左)と松尾スズキ(右)
恐すぎ? 『悪夢探偵2』の市川実和子/(C) 2008 NIGHTMARE DETECTIVE 2 FILM VENTURE

27日、公開中の『悪夢探偵2』のトークショーが行われ、塚本晋也監督と松尾スズキが映画の見どころなどについて語り合った。テレビ企画での出会いをきっかけに、『殺し屋1』で共演したりと様々な形で親交を深めている2人。寒さにやられて体調を崩したという松尾は、声が出ないことを謝りながらも、塚本作品の面白さなどについて語ってくれた。

共に仕事をする前から塚本監督のファンだったという松尾は、『悪夢探偵2』について、「構成が複雑だが、見せ方が上手で、混乱しながらも夢と現実の交差を楽しむことができる作品」と絶賛。「僕はホラー好きなんですけど、『ゾンビ』みたいなのも出てきてますよね」と話していたが、当の塚本監督は「え!? 出てきてましたっけ?」と意見の相違が浮上……。感覚の差のようだが、読者の方々はどちらの意見に共感できるか、ぜひ劇場で確かめてみてほしい。

本作は、他人の悪夢に入り込む能力を持つ主人公を演じた松田龍平の魅力なくしては成り立たない作品だが、松尾も、「役者の中でも特別な人、僕も『恋の門』で出てもらったけれど、ボロボロの服を着せても格好いい!」と高く評価していた。塚本監督によると、『悪夢探偵』シリーズについて、松田は最初、少年っぽさを出すためにヒゲを剃ってツルツルにするつもりだったそうだが、監督は『恋の門』のイメージを残したいと考え、ヒゲを生やしてもらうことにしたのだと話していた。ちなみに悪夢探偵が羽織るマントは『1』と『2』では異なり、前作では江戸川乱歩風で、本作ではピタっと肌にまとわりつく感じにしたのだとか。

脇役に至るまでの魅力的なキャスティングも印象的で、特に、「(主人公の母を演じた)市川実和子さんも恐かったですね」と松尾。塚本監督によると、「怖がらそうと思って演じたわけではないそうですよ。だから、(共演した)光石研さんなどから『恐い、恐い』と言われて、不本意だったみたいです(笑)」と裏話を披露していた。

シリーズものではあるけれど、「『1』を見なくても『2』を楽しめます!」と塚本監督が話していた『悪夢探偵2』は、シネセゾン渋谷ほかにて全国順次公開中。

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