「僕は人間なんだ」の叫び胸打つ。今こそ見るべき『エレファント・マン』が4K版で7月公開

#エレファント・マン

(C)1980 BROOKSFILMS LTD
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7月10日より、映画『エレファント・マン 4K修復版』(81年)が新宿ピカデリーほか全国にて緊急公開されることが決定した。

本国公開から40年、当時社会現象を巻き起こした映画『エレファント・マン 4K修復版』予告編

実話をもとにした本作は、優秀な外科医トリーヴズ(アンソニー・ホプキンス)と極度に体が変形した“エレファント・マン”と呼ばれる青年メリック(ジョン・ハート)、彼らを取り巻く人々の交流を描いた感動作。第53回米アカデミー賞にて、作品賞、主演男優賞、監督賞など主要8部門ノミネート、同年の英国アカデミー賞では作品賞と主演男優賞、製作デザイン賞を受賞した。

日本では1981年5月に公開され、国内外合わせたその年の全公開作品の中でナンバーワンの配収を記録。社会現象とも言える一大ブームを巻き起こした。米タイム誌が選ぶ「カラー時代のモノクロ映画ベスト10」では『ベルリン・天使の詩』(87年)、『シンドラーのリスト』(93年)などを抑え、堂々の1位を獲得している。

公開40周年記念となる同4K版は、監督のデイヴィッド・リンチ自らが監修。より幻想的によりクリアになったことで、メリックの喜びと絶望のコントラストも一層鮮やかに映し出している。

解禁された予告編は、修正前、修正後の映像が比較できる他、メリックの姿を初めて見て、衝撃で涙するトリーヴズ医師の姿、好奇の目にさらされ民衆に追いかけられるメリックが「僕は動物じゃない、僕は人間なんだ」と死に物狂いで訴える場面などが切り取られている。差別や偏見がいまだ無くならない世の中で、メリックのひたむきなメッセージが胸を打つ予告編となっている。

同作は7月10日より公開。多くの映画館の再開を祝し、来場者への感謝の意を込めて、鑑賞料金が特別に1100円均一になる。

アメリカで黒人抗議デモにより、人種差別が特に問題視される昨今、見た目の違いから自由を奪われたメリックの生き様は我々の心により訴えるものがあるだろう。