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トム・クルーズの命知らずロケこそがミッション:インポッシブル! | 映画/DVD/海外ドラマ

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(2018年 8月 2日)

【週末シネマ】トム・クルーズの命知らずロケこそがミッション:インポッシブル!

『トム・クルーズの命知らずロケこそがミッション:インポッシブル!』
『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』
(C)2018 Paramount Pictures. All rights reserved.

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[ムビコレNEWS] 
【週末シネマ】『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』
リア充犠牲に映画道を極める

シリーズ6作となる『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』。第1作の公開は1996年、公開時33歳だったトム・クルーズは7月に56歳になったが、 シリーズにおける“不可能を可能にするミッション”とは1作ごとにスケールアップするクルーズのアクション演技のことを指しているのでは、と思えてくる。

海外で稼ぐ『ミッション・インポッシブル』。特に日本で根強い人気

前作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』では離陸する飛行機にしがみつく離れ業をやってのけ、もうこれ以上は無理と誰もが思ったが、そのハードルを全身全力で超えるのがクルーズと『M:I』シリーズの真骨頂だ。今なお、スタントマンを使わず、すべて自分で演じている。

昨夏は撮影中、ビルからビルへ飛び移るシーンで骨折というアクシデントに見舞われ、ニュースになったが、治癒直後からも大車輪の活躍……という撮影裏話を伝え聞くと、もはや往年のジャッキー・チェンに勝るとも劣らない。

1作ごとに監督を変えるという慣例を破ってまで続投した監督・脚本のクリストファー・マッカリーは、ストーリーを前作から続ける形を取り、主人公のイーサン・ハントを始めIMFのメンバーたちは盗まれたプルトニウムによる同時核爆発計画を阻止すべく奔走する。ヴィング・ライムス、サイモン・ペッグと見せる息のあったトリオは、緊張感の中にユーモラスな瞬間も作り出し、やはり前作から続投のレベッカ・ファーガソンも力強いキャラクターで魅力的だ。

陰謀や裏切りが交錯し、悪役についても真の敵は誰なのか、ストーリーは複雑に広がっていく。極端に言えば、“世界存亡の危機にイーサン・ハントが身を挺して挑む”というシリーズ一貫のテーマを心得ておくだけでも十分だが、イーサンの過去も鍵となるので、シリーズを通して見てきたファンはさらに楽しめる。

2013年の『アウトロー』から始まったクルーズ&マッカリーのコンビは生身のアクションにこだわる映画愛という共通点で、70年代や80年代の映画の醍醐味を21世紀のスケールに増大させている。本作では敢えて、オリジナルのTVシリーズを意識した原点回帰をする部分がいくつもあり、そこに作り手の矜持を見る思いだ。パリの街を縦横無尽に猛スピードで突っ走るカーチェイス、ほぼ成層圏の高度(7620メートル)からのダイブ、山間のヘリコプター追跡シーン……どれも手に汗握る臨場感だ。

マーベルやDCのヒーロー映画が大ヒットする今、スーパーパワーを持たない人間がここまでやる。イーサン・ハント=トム・クルーズが全力疾走するのを見ているだけで感動させられてしまうのだ。

クルーズは来日会見で「人生を映画作りに捧げている」「それしか生き方がわからない」と語った。この言葉に、スーパースターでありつつ、よき夫よき父親でもあろうとしてきた40代までの彼の歩みを思い出した。リア充を犠牲にして、50代半ばを過ぎても映画に命知らずの献身する自分をイーサン・ハントに投影していると思うのは考えすぎだろう。だが、『M:I』シリーズはトム・クルーズの生き方そのものにも見えてくるのだ。(文:冨永由紀/映画ライター)

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は8月3日より全国公開。

冨永由紀(とみなが・ゆき)
幼少期を東京とパリで過ごし、日本の大学卒業後はパリに留学。毎日映画を見て過ごす。帰国後、映画雑誌編集部を経てフリーに。雑誌「婦人画報」「FLIX」、Web媒体などでレビュー、インタビューを執筆。好きな映画や俳優がしょっちゅう変わる浮気性。









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