ニキータ・ミハルコフ監督とチェン・カイコー監督が、黒澤明監督への思いを吐露

25日、東京国際映画祭の第5回黒澤明賞を受賞したニキータ・ミハルコフ監督とチェン・カイコー監督の記者会見が行われた。

『黒い瞳』(87)や、アカデミー賞外国語映画賞受賞作『太陽に灼かれて』(94)などで高い評価を得ているロシアの巨匠ニキータ・ミハルコフ監督。黒澤監督ととても親しく、来日する度に会っていたという彼は、受賞の喜びを以下のように語った。

「夢を見ているようです。時差があり、ほとんど寝ずにここに来たからではありません(笑)。私にとって、この賞がどれほど名誉であるかは筆舌に尽くしがたい。これまでいろいろな賞をいただいてきましたが、この黒澤明賞は、“作品が黒澤監督から気に入られるであろう”という基準で選ばれているので、とても嬉しいのです。黒澤作品を最初に見たのは、若い学生の頃でした。以来、偉大な監督だと思い続けています」

『さらば、わが愛/覇王別姫』(93)でカンヌ国際映画祭の最高賞・パルムドールを受賞した中国の巨匠チェン・カイコー監督も、「とても光栄に思っている」と受賞の喜びを語った。そして、「黒澤監督は、私たちの世代の中国人監督に、一番大きな影響を与えた人物。私たちは彼の全ての作品を見てきました。彼の作品は、日本のある時代を象徴してるだけでなく、人間性の深いところを掘り下げて描いています。それは、人間の善であり、悪であるのです。彼には慈悲深い気持ちと、非常に悲観的な気持ちがあると思っています。この賞をいただくということは、あたかも、彼の精神世界を与えられたような気持ちです」と話していた。

(写真左:ニキータ・ミハルコフ監督/右:チェン・カイコー監督)

・関連ページ
東京国際映画祭/子どもたちを本気で怒った──妻夫木聡が『ブタがいた教室』撮影秘話を語った
東京国際映画祭/叶恭子とマドンナは似ている!? マドンナの初監督映画を叶姉妹が紹介!
東京国際映画祭/高橋克典が人気ドラマの映画版で舞台挨拶
東京国際映画祭/『ホームレス中学生』で小池徹平が舞台挨拶!
東京国際映画祭/林遣都と北乃きいが、ファンキーモンキーベイビーズの演奏に感激!
東京国際映画祭/『櫻の園 ─さくらのその─』キャストが舞台挨拶。高校生制服が着たかった──と無念の菊川怜
東京国際映画祭/ジュリアン・ムーアが、共演者の伊勢谷友介と木村佳乃を絶賛!
東京国際映画祭/尾上菊之助、稲森いずみ、貫地谷しほりらが東京国際映画祭で舞台挨拶!
東京国際映画祭/東京国際映画祭が開幕! 審査委員長はアンジェリーナ・ジョリーのパパ!!

INTERVIEW