ポスト・ジャニーズ? ヒット作連発、映画界で増殖するEXILEブランド

#EXILE#興行トレンド

『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』
(C)2017「HiGH&LOW」製作委員会
『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』
(C)2017「HiGH&LOW」製作委員会

先週末より公開され興収ランキング1位となった『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』は、「HiGH&LOW」プロジェクトの劇場版新作。このプロジェクトはEXILEのHIROが総合プロデュースを務め、EXILE TRIBEのメンバーがテレビドラマや映画に出演したり、音楽やライブツアーを実施するもの。5つのチームが拮抗する「SWORD」地区を舞台にした抗争を描く。

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テレビドラマは日本テレビ系列でシーズン1が15年10月〜12月、シーズン2が16年4月〜6月に放映された。16年には劇場版が公開。シーズン1の総集編『ROAD TO HiGH&LOW』が5月に2週間限定で公開。7月には『HiGH & LOW THE MOVIE』、10月には『HiGH & LOW THE RED RAIN』が公開。前者は興収21.1億円、後者は11.8億円をあげる大ヒットを記録した。

EXILEをはじめ、三代目 J Soul Brothers、GENERATIONS、劇団EXILEなどから構成されるEXILE TRIBE。『HiGH&LOW』の他にも映画出演が増えている。

そもそも映画界がEXILE TRIBEを注目するきっかけとなったのが、14年に公開された『ホットロード』。能年玲奈の相手役を登坂広臣が務め、24.7億円の大ヒットとなった。NHK朝ドラ『あまちゃん』で人気者となった能年だが、映画界では「登坂目当ての若い女性ファンが映画館に足を運んだことで大ヒットした」と見る映画関係者が多かった。16年には『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』で高畑充希の相手役を岩田剛典が務め、22億円をあげた。

今年に入ってからもEXILE TRIBEは映画界で引っ張りだこ。3月公開作『ひるなかの流星』で永野芽郁に恋心を抱くクラスメイトを白濱亜嵐が演じ、12億円をあげている。5月公開作『たたら侍』は劇団EXILEの青柳翔が主演。EXILE TRIBE が所属するLDHの映画部門が製作・配給を手がけている。6月末公開作『兄に愛されすぎて困ってます』では土屋太鳳の兄を片寄涼太が演じ、公開中の『東京喰種トーキョーグール』では劇団EXILEの鈴木伸之がグールを追う捜査官を演じている。

EXILE TRIBEが映画界で存在感を高めているのは「お金を払う」熱心なファンが多いから。三代目 J Soul Brothersのアルバム『THE JSB LEGACY』(16年3月発売)は75万枚以上を売り上げ(日本レコード協会認定のトリプル・プラチナ)、2年連続でドームツアーを開催。GENERATIONSのアルバム『SPEEDSTER』(16年3月発売)は10万枚以上を売り上げ(ゴールド)、アリーナツアーを開催している。

今後、10月公開『恋と嘘』に劇団EXILEの佐藤寛太、11月公開『HiGH&LOW THE MOVIE 3 FINAL MISSION』、18年公開で岩田剛典が杉咲花と共演する『パーフェクトワールド』、同じく岩田主演のサスペンス『去年の冬、きみと別れ』、18年公開『OVER DRIVE』(劇団EXILEの町田啓太が出演)などが控える。(文:相良智弘/フリーライター)

相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。

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