前編/腐女子からブーイング!? 大友監督♂があっさりスルーした“エッセンス”とは?

#元ネタ比較

『秘密 THE TOP SECRET』
(C)2016「秘密 THE TOP SECRET」製作委員会
『秘密 THE TOP SECRET』
(C)2016「秘密 THE TOP SECRET」製作委員会

【元ネタ比較】『秘密 THE TOP SECRET』前編

BL色濃厚な少女漫画を生田斗真×岡田将生で映画化!

ええっ!清水玲子の「秘密 THE TOP SECRET」を実写化するの!? なんでそんなとこ行くかなぁ、これはまたファンが黙っていなさそう……。というのは、“原作が実写化不可能と言われた近未来SFミステリーである伝説のコミックだから”というだけではなく、それよりもなによりもBLだから! あ、いや、BLと言い切るのは乱暴で、限りなく黒に近いグレーではあるけど、原作は、そこはかとなくどころではなく、あからさまにプンプンと濃いBL臭を放つ腐女子にも人気の少女漫画なのだ。

清水玲子原作のコミックは「ジャック&エレナシリーズ」をはじめ、小学館漫画賞を受賞した「輝夜姫」など、同性愛を匂わせたSFが多い。少女漫画のフリをしたBLは、少女漫画誌「花とゆめ」や「LaLa」など白泉社のコミックの伝統とも言える。

腐女子のキャラ愛は並々ならぬものがあるからして、漫画の実写化はただでさえファンがざわつくのに、腐女子好きの原作ならなおさらファンは黙っちゃいないだろう。とはいえ、「秘密 THE TOP SECRET」はBL的なラブストーリーがメインではなく、本筋は殺人事件の謎を解明してゆくSFサスペンス。

近未来(原作では2060年)では死んだ人の脳に残された記憶を映像化することによって事件の謎を解明する“MRI捜査”が可能となる。そんな死人の脳のなかの秘密に触れる“MRI捜査”にあたるのは、警察庁のエリート集団である科学警察研究所法医第九研究室、通称“第九”。家族惨殺事件と史上最凶の凶悪犯・貝沼が連鎖していく謎に迫るべく、第九室長の薪と新人の青木たちが奮闘する。BL風味少女漫画ながら、内容はかなりゴリゴリの警察モノのSFミステリーなのだ。(中編「キラッキラの美青年を3次元化できるか!?」へ続く…)

『秘密 THE TOP SECRET』は8月6日より全国公開される。

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