『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』知英インタビュー

邪悪な知英が“プリンちゃん”に大喜び!

#知英

いい作品だったら国に関係なくいろいろやってみたい!

2008年、韓国の女性アイドルグループ「KARA」のメンバーとしてデビューした知英。2014年にグループを脱退すると、日本を中心に女優活動を開始。テレビドラマや映画への出演を続けキャリアを積んでいった。

そんな彼女が、映画『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』では、声優としてハーレイ・クインを演じた。新しいことへの挑戦を「楽しみ」と語った知英に、本作への意気込みや、今後の活動について聞いた。

──DCコミックスのヒーローたちと低予算Flashアニメ『秘密結社 鷹の爪』とのコラボという夢のような作品ですが、オファーを受けたときの感想は?

知英

知英:すごいコラボに参加できるだけでも嬉しいのに、ハーレイ・クインという世界的に人気のキャラクターを自分が演じるなんて信じられない気持ちでした。

──多くの人が知っているハーレイ・クインを演じるうえで、なにか役作りはされたのでしょうか?

知英:この作品のなかで、ハーレイ・クインがどんな役割を果たしているのかを考えました。最初は実写版(『スーサイド・スクワッド』)の役と近いのかなと思ったのですが、台本を読んで、今回の作品ならではのキュートなハーレイ・クインだなと思ったのと、監督からも可愛らしく演じて欲しいと言われたので、その部分を意識しました。

──アメコミにはなにか思い出はありますか?

知英:小さいころから見ていました。実写版が公開されるたびに、映画館にも行っていました。ハーレイ・クインが好きなジョーカーのプリンちゃんも大好きだったので、まさか私がこんな形で「プリンちゃん」って呼べるのも嬉しかった。バットマンも、スーパーマンも、ワンダーウーマンも大好きです!

『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』
(C)WBJ and DLE

──知英さんは以前にも『名探偵コナン 業火の向日葵』で声優をされていますが、声のお仕事にはどんな印象をお持ちですか?

知英:絵は自分じゃないのに、声を自分がやるというのはとても難しい作業だなと思います。まだまだ声優のお仕事をするには足りないことがたくさんあると思うのですが、新しい世界を経験できるのはとても楽しいことです。

──今回、DCエンターテインメントというハリウッドとのコラボを果たしましたが、語学も堪能な知英さんはハリウッド進出などにも興味がありますか?

知英:今回は日本語でのお仕事でしたが、機会があれば英語を使う役だったり、有名なキャラクターとコラボできたりしたら嬉しいですね。日本だけではなく、いろいろなところでいい作品に出会えたらいいなと思っています。

──日本語以外にも、英語や中国語など語学が堪能ですが、なにかコツがあるのでしょうか?
『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』
(C)WBJ and DLE

知英:あまり語学を勉強しようという感覚ではないんですよね。友だちを作って楽しく話したり、私は日本の作品が好きなので、それを見て覚えたりしていました。その国に行って使うようになると、自然と話せるようになるんですよね。いまは中国語を習得しようとしているのですが、難しいですね。なかなか接する機会がないので覚えてもすぐに忘れてしまうんです。

──語学を勉強する意味は?

知英:いろいろな国で仕事ができたらいいなとは思っています。言葉をしゃべれることによって役柄の幅も広がると思うのです。いい作品だったら、どこの国のものでもやってみたいという気持ちは強いです。

──現在は日本で女優の仕事をされていますが、日本人の役もやられたりしていますね。

知英:日本に来て日本語を頑張って覚えた結果として、そういう役をやらせていただけるという意味では嬉しいですが、役なので、“どこの国の人か”という意識はあまりないですね。

──知英さんにとって“いい作品”とはどんなものですか?

知英:ビジュアル的に格好よくて刺激的なものにも惹かれますし、強い女性が描かれているものにも出てみたいです。感動作も興味があります。

くだらない可愛らしさに思わず笑ってしまう
知英

──日本の映画監督でご一緒したい方はいますか?

知英:日本の作品は大好きでたくさんいるのですが、岩井俊二監督とか、内田けんじ監督の作品は好きです。でもジャンルにとらわれずなんでもチャレンジしていきたいです。

──昨年から歌手活動も再開していますが、女優と歌手のバランスはなにか考えているのですか?

知英:もともと歌手グループのなかでやっていて、また歌えるチャンスをいただけたのは嬉しかったです。ファンのみなさんから「いろいろな曲が聴きたい」とか「歌に勇気をもらっています」という言葉をいただくと、また歌えてよかったなと思っています。女優活動がメインですが、バランスをとってやっていければと思います。

──女優活動をしていることで歌手活動に還元できることはありますか?

知英:女優のお仕事をしていて、言葉で気持ちを伝えることの大切さを学びました。そのことで歌詞に込められた意味などを、より深く歌に乗せることができているような気がします。良い相乗効果になっています。

──本作の魅力を。

知英:くだらない可愛らしさがあり思わず笑ってしまう。鷹の爪団という独特な世界観と、スーパーヒーローズという個性的な2つのチームが出会ったときの面白さはたまらないですね。

(text&photo:磯部正和)

知英
知英
じよん

1994年1月18日生まれ、韓国出身。2008年にアイドルグループ「KARA」に加入し同年7月に歌手デビュー。14年に契約満了につきグループを脱退すると、日本を中心に女優活動を開始。同年10月から連続ドラマ『地獄先生ぬ〜べ〜』にゆきめ役で出演し、その後もドラマ『民王』(15年)や、映画『暗殺教室』(15〜16年)などに出演。17年には映画『レオン』で竹谷佳直人と身体が入れ替わってしまう役柄、ドラマ『オーファン・ブラック〜七つの遺伝子〜』では1人7役を演じるなど、精力的に女優業を行っている。また16年には出演したドラマ『ヒガンバナ〜警視庁捜査七課〜』の主題歌を担当し、歌手活動も「JY」名義で再開した。