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『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』本木雅弘インタビュー

実写映画吹き替え初挑戦の苦労と『おくりびと』作り手の立場から物語の真髄に迫る

『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』本木雅弘インタビュー
実写映画吹き替えのオファーが来たときの感想は「やりたくない」(笑)

新天地を目指す家族とともに乗った船が航海中に沈没、ただ1人生き残った16歳の少年・パイとベンガルトラが救命ボートで太平洋をさまよい続ける。30余年の時を経て、カナダに暮らすパイは若きライターに想像を絶する体験を語り始めた……。

第85回アカデミー賞で作品賞、監督賞をはじめ11部門にノミネートされた『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』は、『ブロークバック・マウンテン』(05年)のアン・リー監督初の3D映画。

壮大なスペクタクルと深遠な哲学が共存する大作で、イルファン・カーン扮する成人したパイの日本語版吹き替えを担当した本木雅弘に話を聞いた。


本木雅弘
──実写映画の吹き替えは初挑戦だそうですが、オファーが来たときの感想は?

本木:まず、基本的には「やりたくない」と(笑)。もともとは洋画を見るときは字幕派なんですよ。役者の声とか息づかいもお芝居のひとつだと思うから、それを楽しみたいんです。もちろん外国語作品だから必要なことですし、自分も子どもの頃からテレビで洋画や外国ドラマを吹き替えで見ているから慣れてはいます。ただ私自身、役者として自分の声そのものが変えられるとしたら、ちょっとさみしいなという抵抗が少しありました。でも何よりも私は監督の一ファンなので、もし、会えるチャンスがあれば……。いや、会うというより、こんなに完成度の高い作品を創り出す人物を生で見てみたい、どんな佇まいの方なのだろう? その興味の一点のみが引き受けた理由です(笑)。

──収録でご苦労された点は?

本木:イルファン・カーンさんと私を並べても、テイストとして似通う部分が少ないので「大丈夫かな」と不安がいっぱいでした。やはりどんなに追いつこうと思っても、カーンさん独特のフィーリングは編み出せない。「これは自分なりでやるしかない」と感じました。同時に、吹き替え版の魅力は、映像そのものの力を全体で受け取ることができるということです。台詞は、そのものを響かせるよりも、必要な情報として届けるものと感じたので、その役が果たせればと考え、少しは楽になれました。でも終盤でカーンさんの、表情では押さえながらもちょっと感情が高ぶるシーンでは、父やトラに対する思いを語る微妙な、でも素直な気持ちのあふれ方というか。その辺りは気を遣いました。

(2013/01/31)


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本木雅弘
もとき・まさひろ

1965年12月21日生まれ、埼玉県出身。81年にドラマ『2年B組仙八先生』でデビュー。アイドルグループ「シブがき隊」を経て、本格的に俳優として活動を始め、『シコふんじゃった。』(92年)やNHK大河ドラマ『徳川慶喜』(98年)に主演。自ら企画を持ち込んだ主演作『おくりびと』(08年)が09年アカデミー賞外国語映画賞を受賞。近年はNHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』(09〜11年)、TBS日曜劇場『運命の人』(12年)に主演。

2013年1月25よりTOHOシネマズ 日劇ほかにて全国公開
[監督]アン・リー [原作]ヤン・マーテル [出演]スラージ・シャルマ、イルファン・カーン、ジェラール・ドパルデュー [原題]LIFE OF PI [DATA]2012年/アメリカ/20世紀フォックス
(C) 2012 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION. All Rights Reserved.

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